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Post Kuryokhin Studies, spring 2018年5月27日sunday pm6~ @Ftarri, suidobashi 現代ロシアの音楽・美術・シアターその他もろもろのカルチャーを対象 とする公開研究会:featuring Jazz & improvised music. ■今回は、今年3月にモスクワ「DOM」で開催されたばかりの音楽祭「ウラジーミル・マルトゥイノフ祭」のレポート(動画記録)や、現地調達した数々のCDから選りすぐったレビューもたっぷり:絶好調のアレクセイ・クルグロフ(saxes)、バラカ、オシポフ=ナジャロフPOSTJAZZ、ガイヴォロンスキー、コンダコフ、ヴォルコフ他、ひとくせもふたくせもあるジャズ系音楽の他、ロシア古楽、フォークetc.(資料配布:サンプラーCD他) ●2018年5月27日(日曜日)午後6時開始 ●報告&レビュー:ジャズブラート=鈴木正美&岡島豊樹 ●料金:1,500円(当日は喫茶の御用がございませんのでご自身でご調達ください) ●会場:フタリ(Ftarri) http://www.ftarri.com/suidobashi/ 113-0033 文京区本郷1-4-11 岡野ビル地下1階(金刀比羅神社の向かいのビル) 電話番号:03-6240-0884(午後4〜8時。休業日やライヴ時間中は不通)、JR水道橋駅徒歩5分、都営三田線水道橋駅徒歩3分、丸の内線 / 南北線後楽園駅・本郷三丁目駅徒歩8分 #
by jazzbratblog
| 2018-04-20 00:42
| イベント告知
『Mikhail (Misha) Alperin/Autoportrait』 Melodiya C60 26915 008(12inch LP) Mikhail (Misha) Alperin: piano, melodica, vocal: recorded in 1987 side A: 1. Moldovan suite 2. Jewish song side B: 1. Polika 2. Autoportrait 3. Little piece 4. Jazz massage ECMからアルバムをたくさん発表しているミーシャ・アルペリンのディスコグラフィー類は、たいてい1987年のソロ・アルバム『自画像』から始まっている。これはソ連時代、アルペリンがそれまで暮らしていたモルドヴァからモスクワに越してきて4年後に作った初LPアルバムである。実はモルドヴァ時代にどんな演奏をしていたかもメロディヤはLPに刻んでいる。1982年の実況録音LP『第8回モスクワ・ジャズ音楽祭』である。この2種類のLPには、近年のアルペリンの録音物には聴けないタイプの演奏が刻まれている。黙って放っておいて、歴史の闇の中に消失してしまうのはあまりにも惜しいソ連ジャズ史上の特大名盤である。少しレヴューさせていたきたい。 1982年のLPではモルドヴァのジャズ・トリオ「クヴァルタ」(サックス、ピアノ、ベース)の一員として2曲、ソロ・ピアノで1曲聴ける。クヴァルタの1曲はモルドヴァ民謡に基づくフリーフォームのインタープレイの中に、軽快なバルカン系の舞踊(ホロ系)の音楽を想起させる音楽を挟んでいる。リーダーのセミョン・シルマンのテナー・サックスやアルペリンのピアノには、北はカルパチアとかヴォイヴォディア辺りから南はギリシャ、地中海方面までが足早の走馬灯のように脳裏に浮かんできてクラクラさせられる。 アルペリンのソロ・ピアノ・トラックにもクラクラだ。おや? 銀の時代のピアノ曲か? しかし確信する間もなく、一瞬のぞいたブルガリア調らしきメロディに気をとられたすぐ後、ビーバップとファッツ・ウォーラー風ニューヨーク・スタイルとセシル・テイラー風が椅子取りゲームを始め、ガーシュウィンとクラシック名曲がせめぎあい、「キャラヴァン」と「ハヴァナギラ」が継ぎ木される。こんなのありか? ポリスタイルで鳴らした当時のガネーリン・トリオとは意図が違うようだ。ゲーム感覚か、あるいは実験か? 面白いことに、何度か大拍手が沸き上がる中で、「ハヴァナギラ」のときのものが一番大きい。 アルペリンはモルドヴァ時代に、生計を立てる必要もあって結婚式などのパーティで演奏する楽団(ラウタール)にしばしば参加したという。結婚式ともなると30時間、40時間続き、わずかな時間の休憩をのぞいて次から次へと曲を演奏しなければならず、知ってる曲も知らない曲も、モルドヴァに関係あろうがなかろうがなんでもとにかく続けた。モルドヴァの結婚式で演奏したラウタールと言えばロマ系が主だが、ドナウ河をいわば命水としたトランシルヴァニア、カルパチア、バルカンに暮した様々な民族の音だけでなく、黒海~地中海を介して交わっていた遠くの民族の音も彼らの演奏に染み付いていることだろう。アルペリンはさらに自身の出自であるジューイッシュの結婚式でもしばしば演奏し、様々な種類のジューイッシュ曲を知っているようだ。 モルドヴァ民謡、その周辺の民謡、ラウタールの音、ジューイッシュの音、そして後天的なクラシック音楽の音、その数々をジャズという坩堝に詰め込んだ初期の頃の演奏が1982年のものとすれば、それが経験と年月を経て発酵し、独特の音を放ち始めたのが、モスクワに移り住んでからの『自画像』の演奏と言えると思う。いくつか収録曲を検分してみよう。「モルドヴァ組曲」でもカルパチア系、バルカン系の多種のフォーク・メロディ、リズム・パターンが使われているが、上記のピアノ・ソロのときのような極端な切り替えやパッチワークのような手法はとらないで、構成感を強めている。ジャズの哀切感が染み込んでくるバラード「ユダヤの歌」の深い味わいはただ事ではない。このタイプの曲調はその後の録音でも何度も出現する。ある部分をとればアルメニア風ないしコミタス風と言いたくなるものもある。「ポリーカ」における切れの良い華麗なリズム変奏は特筆に値する。「自画像」と名付けられた演奏には真に驚かされる。フリー・フォームで密集和音も交えたアブストラクトな乱舞、リリカルなコブシ回しを利かせながらの弾性のあるしなやかな舞曲調を交錯させたのち、優雅におじぎとは...。「ジャズ・マッサージ」もリズムの面白みを主眼とした舞曲調だが、スキャットも交え、左手でピアノ、右手でメロディカを荒々しく奏でもする。もっぱら近年のアルペリンに親しんでいる人には想像しにくい姿だろうと思う。 1980年代後期のこの時期のソ連では、放送などのバラエティ目的のビッグバンド・オーケストラやアメリカン・スタイルのジャズ・サウンドに磨きをかけることをよしとするシーンや、欧米のヒット動向にあやかるシーンをメジャーとする中にも、ペレストロイカの進行に乗ってアヴァンギャルド・シーンも拡大してきていた。レニングラード(サンクトペテルブルクの旧名)でクリョーヒン、ヴィリニュス(リトアニア)でチェカーシン、アルハンゲリスクでレジツキーなどが先頭に立って、フリー・フォームかつポリスタイルかつマルSメディアのパフォーマンスを繰りだして大きな話題になっていた。ソヴィエト時代に創作された新民謡ではなく古来のロシア・フォークロアに題材を求めたジャズが現れたのも新傾向だった。カフカースや中央アジアではイスラム系トラッド・フォークをベースにしたジャズの試みも相次いでいた。モスクワのジャズ・シーンに参入したアルペリンは、ソヴィエト民謡でもなく、いち民族というくくりでもなく、スラヴで括ることもなく、あえていえば南スラヴとその周辺のユーラシア圏におけるフォーク音楽のハイブリッド性を認識し、またその成分を等しくリスペクトし、ジャズとその親和性を確信して交配した。しかも、わざわざ大都会のモスクワでそんな音楽を育みながら、いわば道なき道を進んだことが興味深い。最初に現れた理解者が、ボリショイ劇場のオーケストラで首席フレンチホルン奏者を務めていたアルカージー・シルクロペル(フリューゲルホルンも)である。1989年、二人はデュオを組み、ノルウェーのジャズ祭に出演する日が訪れた。ECMとの出会いがそこに待っていたことはよく知られている(『Wave of Sorrow』)。しかしこのデュオに、古層に埋もれかけていた古いロシア民謡を慈しみ、掘り起こし息を吹き返させることを生き甲斐とするパフォーマー兼研究者のセルゲイ・スタロスティンが加わったトリオ編成(Moscow Art Trio)が生まれ、現在まで芳醇なユーラシア・フォーク・ジャズを継続していることは日本ではあまり記事になっていない。 (当文章は「JAZZ TOKYO」初出) #
by jazzbratblog
| 2017-12-13 16:11
| ミーシャ・アルペリン
もう25年にもなるのか。 正直、ニコライ・ドミートリエフ氏という名前を聴くと、酸っぱいものが走る。いわゆる一つの後悔。1992年の秋、ソロフキー島エクスカーションのとき。副島輝人先生の企画だったアルハンゲリスク国際ジャズ祭観覧に組み込まれていた。ソロフキーリピーターの鈴木正美先生も一緒だった。あの時出会ったドミートリエフに、お二人の手引きをいただいてインタビューした。まるで知らない過去、現在進行形の音楽情報の洪水で、にわか仕込みの聞きては、へどもどへどもど。後日、整理しながら音源にもふれるうちに、片脚はあちらの音楽世界に固定されたまま今にいたる。談話整理のとき、もっと細かく、根掘り葉掘り聞くべきだったと後悔の連続だった。なんてワクワクすることがソ連ジャズ界で起こっていたんだ。 その後数度お会いする機会があったが、すでに彼はクリョーヒンとともに創立したレーベル「Long Arms」他、多彩な活動を繰り広げていたので、話題はそちらに傾いた。 現在、80年代ソ連文化の研究に力を注いでおられる鈴木正美先生の言動に多くのことを教えられている。今回の、鈴木先生によるニコライ夫人リュドミーラさんの招聘は、鈴木先生ご自身が親しかった、いわば同志のニコライ氏の活動を高く評価し、今も研究対象に値すると考えておられることを示すものだろう。夫人の講演では、当時のニコライ氏周辺のことも詳しく語られるだろうとうかがっている。 ひたすら嬉しい。 12月11日、上野ストアハウス。 第一部 講演 リュドミーラ・ドミートリエヴァ「ニコライ&リュドミーラ・ドミートリエヴァの文化・音楽活動 ―ドムを創った男ニコライの想い出を語る―」 第二部 演奏 アレクセイ・ボリーソフsolo(electronics, guitar, etc) 時間 ロビーオープン18:30 シアターオープン19:00 スタート19:30 料金 2000円 予約:info@storehouse.ne.jp(上野ストアハウス) http://www.storehouse.ne.jp、 TEL:03-5830-3944 #
by jazzbratblog
| 2017-12-08 11:22
| イベント告知
ジャズ・スポットライト 1980年代ソ連ジャズ状況の実際を正しく知るチャンス! リュドミーラ・ドミートリエヴァさん講演迫る (12月11日:上野ストアハウス) まもなく来日予定のリュドミーラ・ドミートリエヴァ(モスクワ在住)さんの講演「ニコライ&リュドミーラ・ドミートリエヴァの文化・音楽活動 —ドムを創った男ニコライの想い出を語る—」に期待が高まる。 リュドミーラさんは、伝説のジャズ・プロデューサー/評論家ニコライ・ドミートリエフ(1955〜2004)と共に、ソ連時代の1980年代からジャズに関わってきた人物である。この時代のソ連の人々の思考やライフスタイル、ひいては音楽状況を、新たな切り口から解釈し直す動きが生まれている。そのなかで、ジャズはどうだったのか?について、これまで副島輝人氏や、新潟大学の鈴木正美氏(著書「ロシア・ジャズ 寒い国の熱い音楽」、訳書ウラジーミル・タラーソフ著「トリオ」他)が果敢に取り組んでこられた。上記ニコライはご両人と親交が深かった。80年代ソ連においてジャズは他国に類を見ないほどの多彩さと活況を呈したことはまだ日本ではよく伝わっていない。 このたびリュドミーラさんの招聘を手がける鈴木正美氏は、ニコライ、リュドミーラさんとの格別の親交の持ち主である。今回の招聘では、故ニコライの人となり、活動ぶり、人脈他を、80年代ソ連のジャズをめぐる音楽諸事情の実際、社会・分化状況と照らして語ってくださるようにとの依頼に応じてくださったとのことである。 リュドミーラさんのお話「ニコライ&リュドミーラ・ドミートリエヴァの文化・音楽活動 —ドムを創った男ニコライの想い出を語る—」は、新潟大学(12月8日)の他、東京・上野ストアハウス(12月11日)で披露される。 なお、12月11日の上野ストアハウス公演では、ロシアのエレクトロニクス/即興演奏の第一人者アレクセイ・ボリーソフ氏の演奏も行われることになっている。 12月11日(月曜日)上野ストアハウス 講演 リュドミーラ・ドミートリエヴァ講演「ニコライ&リュドミーラ・ドミートリエヴァの文化・音楽活動 —ドムを創った男ニコライの想い出を語る—」 演奏 アレクセイ・ボリーソフsolo(electronics, guitar, etc) 時間 ロビーオープン18:30、シアターオープン19:00 スタート19:30 料金 2000円 予約:info@storehouse.ne.jp(上野ストアハウス) 会場住所:台東区北上野1-6-11 NORDビルB1 http://www.storehouse.ne.jp、TEL:03-5830-3944 FAX:03-5830-3945 地図 http://www.storehouse.ne.jp/ueno/access.html #
by jazzbratblog
| 2017-12-05 13:54
| イベント告知
前回の情報掲載でお知らせしました、「現代ロシアの創造的音楽シーンと向き合う」に、追加と訂正がありますので、お知らせします。 【追加情報】12月14日 アレクセイ・ボリーソフのライヴ日程が追加 桜木町のzartでのライブが決定しました。 下記をご覧ください。 https://www.facebook.com/events/381523438952914/ 【開演時間の訂正】12月9日 新潟 砂丘館公演「ロシアからの風が吹いてくる 4」 さきに、開始時間が19:00とお知らせしましたが、18:00になりました。 https://www.sakyukan.jp/2017/11/6102 よろしくお願いします。 以下、全日程を再掲載いたします。 新潟 12月8&9日 【12月8日(金曜日)】 ▶11:55-14:25 アレクセイ・ボリーソフによる特別授業 「人と楽器:ロシアのエレクトロニクス音楽小史」 ・場所:新潟大学五十嵐キャンパス 総合教育研究棟A300 ▶16:25-17:55 リュドミーラ・ドミートリエヴァ講演 「ニコライ&リュドミーラ・ドミートリエヴァの文化・音楽活動 ―ドムを創った男ニコライの想い出を語る―」 ・場所:新潟大学五十嵐キャンパス 総合教育研究棟B253 ・料金:いずれも無料 ・問合先:鈴木 025-262-7254, masami@human.niigata-u.ac.jp
【12月9日(土曜日)】 ▶18:00- 場所:砂丘館「ロシアから即興の風が吹いてくる4」(演奏) ・出演:アレクセイ・ボリーソフ(electronics,el-g, etc.), with 堀川久子(dancer),鈴木正美(saxes),西村優輝(cello) ・料金1,500円,問合先:025-222-2676,sakyukan@bz03.plala.or.jp
東京 12月10&11日
【12月10日(日曜日)】フタリ(Ftarri),水道橋,料金2,000円 公開研究会「ポスト・クリョーヒン・スタディーズ2017 Winter: featuringアレクセイ・ボリーソフfrom Moscow」 ▶オープン 18:00 ●18:30より,ボリーソフ講演「人と楽器:ロシアのエレクトロニクス音楽小史」 ●20:00頃より,ボリーソフ・ミニライヴ with KK. NULL ・フタリ 文京区本郷1-4-11 岡野ビル地下1階(金刀比羅神社の向かい) 地図:http://www.ftarri.com/suidobashi/ftarrimap.jpg
【12月11日(月曜日)】上野ストアハウス,上野,料金:2,000円 「ニコライ&リュドミーラ・ドミートリエヴァの文化・音楽活動 ―ドムを創った男ニコライの想い出を語る―」 ▶ロビーオープン 18:30 ▶シアターオープン19:00 ▶スタート19:30 ●前半:リュドミーラ・ドミートリエヴァ講演「ニコライ& リュドミーラ・ドミートリエヴァの文化・音楽活動 ―ドムを創った男ニコライの想い出を語る―」 ●後半:アレクセイ・ボリーソフ・ソロ演奏(electronics,el-g, etc.) ・予約:上野ストアハウス info@storehouse.ne.jp http://www.storehouse.ne.jp 住所 〒110-0014台東区北上野1-6-11NORDビルB1 TEL:03-5830-3944FAX:03-5830-3945 地図 http://www.storehouse.ne.jp/ueno/access.html ・ 内容問合先(鈴木):025-262-7254, masami@human.niigata-u.ac.jp 大阪 12月12日
【12月12日(火曜日)】大阪芸術大学 ▶10:50-12:20 アレクセイ・ボリーソフ講演 ●「人と楽器:ロシアのエレクトロニクス音楽小史」 ・問合先(中野 圭)kei.nakano@aist.go.jp 横浜 桜木町 12月14日 【12月14日(木曜日)】ZART Alexei Borisov - electronics (Moscow) #
by jazzbratblog
| 2017-12-03 22:09
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