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今日も「Jazz Brat」(2002年3月創刊)のミニコミ誌から、拙著のディスク・レヴューを引っ張り出した。今回は第3号掲載分(2003年6月)だ。 その前に、第3号の目次を記したい。
特集 東欧スラヴのジャズ・ピアノ探訪vol.2:ソ連/ロシア編Part 1:目次
p.1~18:ソ連/ロシア編のピニアストPart 1:アザリアン、アバリアウス、アルペリン、イワノフ、ヴィレンスキー、ヴィンツケヴィッチ、オクニ、ガザロフ、ガネーリン、カプースチン、カルタリヤン、クシュニール、クズネツォフ、クラメル、クリョーヒン、コンコヴァ、コンダコフ、ザモロコ/岡島豊樹 p.19~24:インタヴュー セルゲイ・レートフ ソ連~ロシア前衛アート・シーンの20年を語る p.24~27:連載 セルゲイ・クリョーヒンと1980~90年代の前衛音楽/鈴木正美著 p.28~29 ディスク・レヴュー 【第3号Disc Review】all text by Toyoki Okajima ●personnel:Vagif Mustafa Zadeh (pian, organ)& others ●tracks:1.Aman Ovcu, 2.Dusunca 3.Zibeyda, 4.Bayati Siraz, 5.Ay Peri, 6.Qizil uzuk, 7.Melodiya, 8.Aziza, 9.Fantaziya, 10.Galmadi, 11.Improvizasiya ついに出ました、ヴァギフ・ムスタファ=ザデのCDです。ヴァギフはソ連時代に活躍した天才級のジャズ・ピアニストですが、1979年に若死にしました。没後25周年です(発行年2003現在)。何枚か組みのCDセットの発売も計画されているときいています。ヴァギフは、出身地アゼルバイジャンのフォークの特徴を生かしたオリエンタル・タッチのジャズがトレードマークですが、オリエンタル色のない演奏も絶品です。このCDは両方を含めてうまくバランスをとっています。「ファンタジア」になると、魔法の絨毯に乗ってカフカス~バルカン~地中海~スペインを旅するような気分に浸ってしまう、まさにファンタジックなジャズ。ちなみに「アジザ」は娘さんの名前で、彼女もすばらしいジャズ・ピアノ。
SZAKCSI-KOSZEGI DUO『JOURNEY IN TIME』Fon Trade,CD,ジャズ(ハンガリー)CD ●personnel:Bela Szakcsi Lakatos (piano), Imre Koszegi (drums) + guest: Jackie Orszaczky (vocal, on 3&6) ●tracks: 1.Roots In Hungary, 2.Flying, 3.Sweet Song, 4.Journey In Time, 5.Blues For Two, 6.Apologies, 7.Happy New Orleans 前号で紹介したハンガリーのサチ・ラーカトシュをもっと聴きたくて、横井雅子さんに御相談申し上げたところ、当地へ行かれた際に入手してきてくださったCDです。フォーク味のする素敵なオリジナル・メロディを多彩に変奏する「ルーツ・イン・ハンガリー」、切れ味鋭い快速演奏によるビバップ的演奏の「フライング」、ゴスペルとスイングをミックスした「ハッピー・ニューオリンズ」、ヴォーカル入りトラック、と個々に趣向を楽しませてくれますが、圧巻は「ジャーニー・イン・タイム」。18分を超える演奏で、エキサイティングなリズムの饗宴とその対極のリリカル美という大きな振幅の中で、ジャズ、ブルース、ゴスペル、フォークが溶け合うというふうに、サチの多彩な魅力がきらめいています。 FERENC SNETBERGER『OBSESSION』Enja/Tip Toe TIP-8888342,CD,ジャズ(ハンガリー)1997年録音 ●personnel:Ferenc Snetberger (accoustic guitar), Janos Egri (bass), Elemer Balazs (drums) + guest: Irene Lovasz (vocal, on 10) ●tracks: 1. Wanton Spirit, 2.E-Bossa, 3.Szivaravany, 4.Fs Five, 5.Gypsy, 6.Hanging Out, 7.Obsession, 8.I Remember, 9.Song To The East, 10.Pava 上記と同様のいきさつで入手。フェレンツ・シュネートベルガーは今ハンガリーで大変な人気だそうです。1と2はブラジル音楽系、3はカリブ海系、4はジャズ・スイング、そして5でやや趣を変え、ジプシー調になりますが、哀愁情緒纏綿たるものではなくてサンバタッチを添えてあるところがフレッシュ。9になるとインド音楽調ジャズ・サンバというべきか、なかなか面白い趣向。6は南欧情緒とモダン・ジャズがブレンドした曲で、シュネートベルガーは現代ジャズのトレンドを吸収している人だということがよくわかります。超絶的な速弾きもできる人の様子ですが、そこはさらりと示すだけで、歌心を保ったジャズ・インプロヴィゼーションということを第一に考えている様子。 ●personnel:Akosh Szelebnyi (tenor sax, soprano sax, metal clarinet, vocal), Joe Coherty (violin, alto sax, bass clarinet), Bernard Malandain (bass), Philippe Foch (drums, percussion), Mokhtar Choumane (ney flute),Nicolas Guillemet (soprano sax, alto sax) ●tracks:1.Alkalom, 2.Mandala, 3.Patak, 4.Arniak, 5.Harmat, 6.Arviz, 7.Alkony アコッシュ・セレブニーは1966年ハンガリー生まれで、現在フランス在住のサックス奏者。アルバート・アイラーにシビレてます風だけど欧米ジャズ・トレンド信仰をほとんど感じさせない演奏に惹かれて以来、この人のCDを買い続けています。絶妙なピッチのコントロールによる綾のあるトーン、激情と詩情がないまぜになったフレーズは相変わらずこの新作CDでも魅力の焦点。今回は、他にサックス奏者を迎え綾を深めています。またドクドクドクドクドクと図太く脈打つリズムに乗り、数小節にまたがって大きくスイングする演奏も印象的で、そこは浅野廣太郎氏が贔屓にしているミハーイ・ドレシュの作風にけっこう近いかな。曲によりネイ奏者を迎えオリエントへの眼差しを示しています。 ●personnel:Larisa Dolina (vocal) with Igor Butman (tenor sax)'s Jazz Orchestra ●tracks:CD-1;01.Hello Dolly, 02.Putting On The Rits, 03.Satin Dolll, 04.Nice Work If You Can Get It, 05.Bye Bye Blackbird, 06.Don't Get Around Much Anymore, 07.God Bless The Child, 08.My Funny Valentine, 09.Lush Life, 10.You Are My Good Old Wagon, 11.Reverend Lee / CD-2;1.Get Back, 2.Oh Darling, 3.Masquerade, 4.Everuthing Happens To Me, 5.Night And Day, 6.Georgia On My Mind, etc.(total 21 tracks) ラリサ・ドーリナは、エリイツィンが大統領時代に褒めちぎった歌手だとか、レイ・チャールスとクレムリンで共演したとか、有名なジャズ映画で歌ったとかと、派手な話題に包まれている歌手ですが、際物扱いはダメよ。栄えある賞を総ナメしてきたポップ系歌手で、大変な歌唱力とエンターテイナー精神をもった名歌手です。いわばロシア版ライザ・ミネリ。いや、それ以上の器用さがあるかもしれません。メロディのフェイクもかなりいけて、ジャズ・センスもたっぷり。この2CDセットは彼女が英語だけで歌ったライヴ盤。スタンダードありポップスあり懐メロあり。今やロシア・ジャズ界の大看板のイーゴリ・ブートマン(サックス)が率いるビッグバンドがバックアップ。アメリカン・スタイルのオーソドック&ゴーシャスなアレンジです。 LEONID UTESOV『PORTRAIT ; THE BEST』Kominform Center KIC-R 00007,CD,ジャズ他(旧ソ連)1933~46、79年録音 ●personnel:Leonid Utesov (vocal,violin,etc) & his orchestra, Valerija Utesova(vocal) ●tracks:1.A Jazz Fan, 2.By The Samour, 3.The Heart, 4.March From The Movie Of "Cheerful Guys", 5.Everything Is Right,My Beautiful Marauise, 6.The Sea Is Spreaded Out, 7.Mu Mu, 8.The Portrait, 9.Steamship, 10.Uncle Elya, 11.Find If You Love, 12.Pair Of Bays, 13.Mishka From Odessa, 14.baron Von Der Pshik, 15.Bombers, 16.Chance Of Love, 17.The Song Of An Old Cabby, 18.The Moon Rhapsody, 19. Near The Black Sea, etc.(all 23 tracks) 前号で鈴木正美氏の紹介があったレオニード・ウチョーソフ(1885年ウクライナのオデッサ出身、1982年死去)のベスト盤。ウチーソフはソ連にあって大人気を博したジャズ・スター。オデッサの港には今ウチョーソフの立派な像が立っているそうだし、ウチョーソフ号なんていう名の豪華客船もあるとか。これは30年代~40年代の録音が主体。有名な「ジャズ・ファン」がオープニング・ナンバーで、これはクレズマー+タンゴ+スイング。他に、ジプシー・ジャズ、ワルツ・ジャズといった曲も多いです。オペレッタ系のエンターテイナー出身だけあって大袈裟なそぶりの歌いかたが多いウチョーソフだけど、それがレトロな味となって興をそそるんですよ。哀愁ナンバーが多い。 ●personnel:梅津和時(clarinet,alto saz, soprano sax), 多田葉子 (alto sax, soprano sax), 関島岳郎 (tuba), 張紅陽 (accordion), 松井亜由実 (violin), 新井田耕造 (drums) ●tracks:1.重陽, 2.Cigany Himnusz(ジプシー賛歌), 3.コンノートのくつみがき, 4.Ballet Dancer, 5.うっ!ちゃんだ, 6.月光千金 (Get Out And Get Under The Moon), 7.グレートさんのローマンス, 8.IZUMOYA, 9.海を渡る風, 10.Burkan Cece 2001年マケドニアのジプシー歌手エスマが初来日したとき、渋谷でオープニング・アクトを務めたのがこの「こまっちゃクレズマ」でした。梅津和時さんの吹くクラリネットが哀愁情緒をくすぐり、チューバ、アコーディオンといった楽器がストリート・フィーリングを添えていて、続くエスマのステージにすんなり入って行けたのでした。このCDは「こまっちゃクレズマ」の新作です。このグループはユダヤ音楽だけでなくて、ジプシー音楽や、広くバルカン音楽を愛する人達の集まりなのでしょう。岡惚れではなくて、愛憎ともに意識しながら演奏しないでいられないといった、深い愛着を感じさせる音楽です。私は、4曲目、5曲目、8曲目、10曲目を特に愛します。 以上
by jazzbratblog
| 2018-10-20 23:21
| Jazz Brat(マガジン)抄録
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