カテゴリ
全体 アレクセイ・アイギ情報(Rus) セルゲイ・レートフ メロディヤ盤探訪 ピアノ・トリオ (Rus) 管入りコンボ (Rus) クルグロフ(Rus) ガイヴォロンスキー(Rus) スドニック(Rus) バタゴフ(Rus) ヴォーカル物(Rus) Post Kuryokhin Std. ブートマン ソ連ジャズ史関連 ロシアから移住 カフカース出身者 宝示戸&モツクーナス ブルガリア関係 ウラジーミル・レジツキー チェコ関係 ルーマニア関係 ハンガリー関係 ブリリアント ポーランド関係 旧ユーゴスラヴィア 黒い袋をさげる人々の四季 イベント告知 ウクライナのジャズ なんとなく Book / 本 ツアー日誌/添乗員T セルゲイ・クリョーヒン ミーシャ・アルペリン ライヴ報 はじめに Jazz Brat(マガジン)抄録 リトアニアからの風 アレクセイ・クルグロフ 未分類 以前の記事
2024年 03月 2023年 09月 2023年 03月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 04月 2020年 02月 2019年 11月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 04月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 04月 2017年 12月 2017年 10月 2017年 07月 2017年 05月 2017年 03月 2016年 12月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 04月 2014年 12月 2014年 08月 2014年 05月 2014年 04月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 07月 2013年 05月 2013年 04月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 フォロー中のブログ
メモ帳
最新のトラックバック
ライフログ
検索
タグ
その他のジャンル
ブログパーツ
最新の記事
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
気が付くとニック・スドニックのCDがいくつか手元にある。ソヴィエト・アヴァンギャルド・ノイズの草分けZGA(1984年リガで結成)としてのアルバム、自分名義のアルバム、共演アルバム、それぞれいくつか。キッカケは何だっただろうか。むかしセルゲイ・クリョーヒンが興味深いアーティストとしてZGAおよびスドニックの名前をあげていたことだったかもしれない。スドニクはクリョーヒンのポップメハニカにも参加していたらしい。それから、クリョーヒンとニコライ・ドミートリエフが組んで始めたLong Arms RecordsからZGA、スドニクのものも出たので入手しているうちに、みかけたら買ってしまうというパブロフの犬状態になっていった。 いちばん最近の音は、録音データからいくとサインホと2人で2009年に作った『Not Quite Songs / Sainkho Namchylak, Nick Sudnick』(Leo Records CDLR 564)。CDリリースの多いサインホをフォローするのは大変だが、このCDをみおとさないで良かった! わかったようなことをいえば、サインホはとても素直なパフォーマンスをしているような感触がある。別のいい方をすれば、スドニックの自作音具から出る非定型的なサウンドが楽しくて仕方が無い様子だ。スドニックが自作音具を並べて演奏している鮮明な写真があって、とても興味深い。金属パイプに弦を張って、ピックアップを付けてある式の音具が2種見える。写真には写っていないが、メタルももちろん聞こえる。リードやアコーディオンも使ったとクレジットされている。いくつかは録音してあるのかもしれない。とにかく、人間が何らかの理由で考案したシステムとはあまりなく関係なく推移する音程、音質の微細な変化に触発されてか、サインホの奇跡の声帯がしなやかに反応し、美しいこと限り無い。知らなかったサインホの声を発見したようでどきどきした。 スドニックというと、「ノイズ」というレッテルがあるようだし、それにこの書き手も染まってしまっていてつい使ってしまうけど、このところのスドニックの音はぜんぜんノイズに聴こえない。超マイクロトーナルといってみたい。スドニックなりの美的トーナル・システムは他の人とずいぶん違うということなんだと思う。 ZGAのアルバムを聴いても、サインホとのこのデュオ・アルバムのときのように、自分はあまりどきどきしなかった。ニック・スドニックの音具/オブジェクトの音はいつもとても面白いし楽しめるけど、全体のサウンドがフツウに聴こえてしまう。共演者が演奏しているトロンボーン、ギター、ベースなど常識的すぎるせいかもしれない。すると、いや違うんだ、そうして明解さを保持しつつ、コンセプチュアルな狙いの方を浮き上がらせているんだといわれるかもしれない。うん。だから、明解なことを悪いといっているのではなくて、自分の好みは、そうではないものの方に向かうってしまうといっているにすぎない。たとえば、トランペット奏者ヴャチェスラフ・ガイヴォロンスキーと2人で制作した『Delikatessen / Nick Sudnick, Vyacheslav Guyvoronsky』(Long Arms records CDLA 04067)とか。ガイヴォロンスキーが微妙なマイクロトーナル的な音の使い方を駆使できて、そのうえ、ひらりふわりと自由に浮遊し飛躍もできる、サインホ同様の得難い音楽家だからかもしれない。
by jazzbratblog
| 2011-01-16 15:27
| スドニック(Rus)
|
ファン申請 |
||