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去年10月の「ポスト・クリョーヒン・スタディーズ2」(混民シリーズ:吉祥寺カフェズミ)で鈴木正美さんが紹介してくれた5月〜6月のモスクワ・ライヴ報告はどれも興味深かった。ウラジーミル・マルトゥイノフ(Vladimir Martynov)の新作の自作自演は、「岸辺のダンス(Dance on the Shore)」と並ぶべき衝撃度のあるピアノ独奏曲だった。ロシア古来のフォークロアの中の歌を掘り起こしているセルゲイ・スタロステン(Sergey Starostin)たちが披露するステージには勇気づけられる思いがした。ジャズでは、ヴャチェスラフ・ガイヴォロンスキー(Vyacheslav Guyvoronskyトランペット)、アンドレイ・コンダコフ(Andrey Kndakovピアノ)、ウラジーミル・ヴォルコフ(Vladimir Vollkovベース)のトリオ(サンクトペテルブルク在住)のドムでのライヴは、名人たちが貫禄ととともに新しいアイディアをさりげなく披露するという様子で手応え満点。このトリオのもっともリリカルな面と、ユーモア精神と創意工夫がきらめいていた。 ロータリー式のトランペットから流れ出るガイヴォロンスキーの音は滑らかで、艶があって大好きだ。だから良いオーディオでCDを聴きたくなってしまった。その声待ってましたとばかり(?)に登場したのが、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという弦楽トリオを擁したアルバム『Pieces for String Trio and Trumpet』(Leo Records CDLR 587)。クラシック音楽の装いをしたアルバムタイトルだ。でも1曲目は「メキシコで強制着陸」なんていうクラシックらしくない曲名。何かのシャレなんだろうか? 面白いリズムパターンが繰り返される中かラテン調が浮かび上がってくる。ガイヴォロンスキーはブリンアントな音で流麗に綴る。インプロヴィゼーションも結構交えているのだろうか。鳥やら猿やら何やら動物たちが大騒ぎしているような音光景になったりする。やがてもの皆踊るフェスティヴァル化。楽しい! 2曲目は一転して哀愁味たっぷりの「ショパンのマズルカ」。極端な躁状態への切り換わりがあったりして、なんというかサイコ・ドラマ的だ。ガイヴォロンスキーが過去に弦楽アンサンブルを起用したアルバム(『Into Bach & Mozart』 『Caprichos』)の度胆を抜く奇抜なアイディアからすると、おとなしめだけど、お茶目な創意工夫が相次ぐところはこの人の本質のようだ。ロシア国民楽派ではないがフォークロア・メロディが元になっているような曲では、うめき声を含ませたヘンテコな音だけを使ったりする(「A・タヴロフの蝶々」)。ラーガを連想させるドローンの上で変幻自在な音を奏でる「チベット式のドレミファ」なんてのもある。あてにならない知識でいえば、バロック調、ロマン派風味、新ウィーン楽派タッチの曲もあるが、それそのものに終始することのない演奏ばかりだ。ほんとに楽しいアルバムだ。もう一回ガイヴォロンスキーの生音を聴きたい!
by jazzbratblog
| 2011-01-16 12:46
| ガイヴォロンスキー(Rus)
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